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全体 記事一覧【タイトルのみ】 認知言語学 認知科学 認知心理学 言語学 応用言語学 言語心理学 生成文法 記号論・レトリック 社会言語学・語用論 形態論 日本語 文化人類学 辞書学 書籍・雑誌 用語・人名 シラバス 思考法・論文執筆 未分類 メモ帳
●刊行待ちの書籍 <研究社近刊> ▼「講座:認知言語学のフロンティア」全6巻は、あと1冊。 ■構文ネットワークと文法——認知文法論のアプローチ <大修館書店近刊> ▼『ことばの背景』野村雅昭著 46版 208頁 予価1200円 2009/04販売予定 ISBN:978-4469222012 ▼『認知文法論〈1〉』(西村義樹編)。いよいよ本書でシリーズ完結となります。刊行日不明(2010年?)。 ▼日本語文法学会編『日本語文法事典』刊行日未定⇒2010年に刊行予定らしい。 <ひつじ書房近刊> 【ひつじ書房20周年記念】意味論講座【編者】澤田治美 2010年初夏、刊行開始。全7巻・各巻12章構成・各巻予価3,800円 第1巻 語・文と文法カテゴリーの意味、第2巻 構文と意味、第3巻 モダリティI:理論と方法、第4巻 モダリティII:事例研究、第5巻 主観性と主体性、第6巻 意味とコンテクスト、第7巻 意味の社会性 <開拓社近刊> <くろしお出版近刊> <岩波書店近刊> <朝倉書店近刊> 『日本語学大事典』2007/12刊行予定⇒2010年中に刊行予定らしい。 出版社 研究社 大修館 岩波くろしお ひつじ 開拓 Routledge Blackwell John Benjamins Walter de Gruyter OUP CSLI CUP MIT EUP UCP SAGE 言語学出版社フォーラム 論文・書誌検索 GeNii [ジーニイ]学術情報ポータル 関連サイト エディテック[EdiTech]editechの正室サイト editechの連絡先 editech☆excite.co.jp☆を@に修正してください。 言語学・認知科学関連リンク G.F.S.S.東京言語学コロキウム 関東日本語談話会 三省堂「言語学大辞典」全文データベース オンライン学術用語集 はてなリング ことばのSNS「コトバラ」 Webスカウター ブックマークカウンター お気に入りブログ
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2006年 07月 25日
『英語の感覚・日本語の感覚 〈ことばの意味〉のしくみ』NHKブックス1066 池上嘉彦著、NHK出版、2006/08/30 本体920円 ISBN:4140910666 【内容紹介】 認知言語学の視点から、日本語との比較をふまえ、文法書や辞書だけでは決してわからない、英語の豊かな意味の世界に分け入る。言語の固有の感覚を明らかにしながら、ダイナミックに変化することばの本質を鮮やかに示す。 【「はじめに」より】 〈ことば〉だけを視野に入れて〈ひと〉を棚上げにしておく,あるいは,〈ひと〉を考慮しても〈埋想的な話し手〉だけから成る言語社会といった前提を立てて巧みに〈ひと〉をひとまずは消去してしまう——こうした伝統的な言語学の姿勢に対して,〈認知言語学〉(cognitive linguistics)と呼ばれる新しい言語研究の流れの中では,初めて主体的に思考し,行動する話し手としての〈ひと〉をまともに取り込んだ形で〈ことば〉を考える基礎ができあがったように思える。本書は専門的な概念や術語は避けてあるものの,基本的には〈認知言語学〉的な視点からの記述であり,従来の言語学では排除されていたようなことばについての話題も取り上げている。 執筆の期間を通して,たまたま,イギリスのロングマン社の辞書編集部のスタッフと日英共同のプロジェクトとして〈英和辞典〉を編集するという,これまでになかった企画に参与するという経験を持った。共同作業の過程を通してロングマン社のスタッフが常にもっとも強調していたのは,‘natural English’を提供する辞書でなくてはならないという点であった。ここでいう‘natural English’という慨念については,本書の第6章(「言語の普遍性と相対性」)で触れてあるから,御覧いただきたい。この段階で強調しておきたいのは,ことばによる表現には,文法的に正しく,語法的にも妥当で,その上〈作用域〉(さしあたっては,文体と考えておいていただいてよい)に関してまったく問題がなくても,その上でなお,母語話者が見ると決して‘natural’とは言えないものもあるということである。具体的な例を見ればわかるとおり,この種の問題は〈発想〉の違いに基づいているとしか言いようがないのがふつうである。文法や語法上まったく問題がないのに〈英語らしい〉表現と〈英語らしくない〉表現とが分かれる——そういう,文法や語法の学習だけでは及ばないところに位置していて,究極的には,〈意味の感覚〉とでもいったものしか頼りにできない問題,そしてそれゆえに,伝統的な言語学では,自らの守備範囲外として,取りあげられることもなかった事項,を考えてみたいのである。 【目次】 はじめに 第1章 ことばと意味 1. ことば——言語(language)と語(word) 「ことば」の多義性 語——言語の意味の基本的な単位 2. 二重分節の仕組み 有限個の音が無限個の語を作る 3. 語義をめぐる原則と逸脱 語形と語義——語の2つの側面 語義と語の用法 比喩の力 4. 語義と指示物のズレ——婉曲表現から戯語まで 虚のイメージと実のイメージ 〈死ぬこと〉の腕曲話法 皮肉とirony 皮肉を使った巧みな演説 辞書に登録された〈皮肉〉な意味 戯語的な言い回し 5. 差別表現とPC 英語は〈男性中心的〉? 文法領域でのPC PC表現はゴマカシか 第2章 語彙の中の意味関係 1. 文の構造と語彙の構造 語と語の聞の意味関係 2. 同義語か類義語か 同義語の定義 一見〈同義〉,実は〈類義〉の例 発信型の辞書と受信型の辞書 3. 反意語——意味が〈反対〉とは…… 反意語は実は意味が近い 反意語の3つのタイプ 4. 包摂性——意味の上下関係 置き換えは一方向 上位語・下位語のさまざまな対応関係 5. 同音語——語形の類似 曖昧さとその解消 6. 多義語——1つの語形に2つ以上の語義 同音語と多義語のまぎらわしさ 一見似ていない語義をもつ多義語 7. 選択制限——語と語の結びつき 第3章 文法と意味 1. 文法と語法 2. 動態的か状態的か——動詞の意味が構文を決める 3. 構文と意味の関係 書き換えの落とし穴 表現の形武が違えば意味も違う 4. 経験の直接性——構文の違いを生む要素(1) 3つの構文と意味の違い 強い主張と弱い主張 遂行動詞と感覚動詞 「表現の形式」と「表現内容」の平行性 5. 「行為の過程」と「行為の目標達成」——構文の違いを生む要素(2) 間接目的語のニュアンス 行為の相手がどう反応するか 特別扱いされる〈人間〉 6. 影響は部分的か全体的か——構文の違いを生む要素(3) 対象への働きかけと働きかけられた対象の変化 give構文とprovide構文 7. 話題は既出か新出か——構文の達いを生む要素(4) 接続詞thatの意味合い 接統詞thatと定冠詞theの働き 第4章 意味とコンテクスト 1. 文法・語法が正しくとも不自然な表現 2. 何がテクスト/談話を成立させるのか 文からテクスト/談話ヘ テクスト/談話には具体的な場面が必要 3. なぞなぞから民話まで——特定ジヤンルのテクスト構造 なぞなぞの構造 わらべうた,子守唄の構造 民話の構造 4. 〈テクストを読む〉とはどういう営みか 文と文との結束 話の筋が通る/通らないということ 5. テクスト成立の基準 基準と規則 7つの基準 6. 協同の原則——会話の当事者が守るべきこと 会話成立のために話し手はどう振舞うか 会話の本質は情報交換だけではない 7. 丁寧さの原則——対人関係の調節 8. 「関連性」——会話成立の大原則 第5章 意味の変化のダイナミズム 1. 「ことばの場」という考え方 「うつくしい」をめぐる日英両語の変遷 構造的な意味変化 〈意味の場〉で変化を見る 2. 意昧変化の伝統的な分類 一般化と特殊化 社会的グループとことばの関係 〈向上〉と〈堕落〉 3. 連想の型に基づく意味変化の分類 類似性と近接性 連想実験が示す意味変化の4類型 子どもの連想・大人の連想 4. メタファー——語義の類似性に基つく変化 人体からの隠喩 異なる感覚の問の平行性 共感覚的表現の普遍性 いくつかの例外 5. メトニミー——語義の近接性に基づく変化 どのような意味で近接しているのか 空問的な近接性 時間的近接性から因果関係へ 6. 民間語源——語形の類似性に基づく変化 7. 省略あるいは伝染——語形の近接性に基づく変化 8. 意味変化における話し手の役割 話し手の認知的ストラテジーとしてのメタファー 日常的な経験と結びついたメトニミー 9. 文法化——語彙的な意味から文法的な機能へ 第6章 言語の普遍性と相対性 1. 自然な表現・不自然な表現 同じ出来事の違った表現の仕方 言語によって異なる「好まれる言い回し」 idiomaticな表現とstiltedな表現 言語間の相対性 2. 言語間の表現の好みの差 英語話者好みの表現と日本語話者好みの表現 日本語は〈BE言語〉,英語は〈HAVE言語〉 〈BE言語〉から〈HAVE言語〉へ 身体表現の対照性 2種類の知覚表現 「事態そのもの」と「事態の当事者へのかかわり」 授受動詞,移動動詞の補助動詞的用法 行為の主体性を薄める「なる」 事態とその起因への言及 〈人間主語〉か〈無生物主語〉か 擬人法の自然さ・不自然さ 自己の他者化 Momは3人称で「お母さん」は1人称 3. 主客対立と主客合体 言い回しの相対性 言い回しの背後の発想 自己分裂と自己投入 ゼロ化される主体 臨場的に体験を語る 『雪国』冒頭の英訳 動詞句か前置詞句か 4. 相同性——表象の諸分野を横断する傾向 言語による表象・言語以外の媒体による表象 絵画の場合 庭園の場合 5. 言語の進化 身体性との密着から身体性との乖離ヘ ダイアローグの言語としての補正 コミュニケーションのための言語へ 第7章 ことばの限界を越えて 1. ことばの牢獄 2. 〈他者〉としての言語——女性と子どもの視点 フェミニストによる問題提起 子どもたちからの問いがけ ことばが世界を作るという認識 3. 〈詩のことば〉と〈日常のことば〉 詩のことばについての2つの見方 詩語法のマンネリ化 ことばという〈素材〉 ことばの喚情的用法 ことばの詩的機能 〈ことばそのもの〉への注目 喚情的用法か詩的機能か 〈表現〉か〈内容〉か——漱石とリチャーズの違い 何が〈文芸〉を成立させるのか 4. 俳句と英語——翻訳の可能性と限界 言語の性格と好まれる文学的ジャンル 俳句の逐語的な訳とパラフレイズ的な訳 読者の積極的介入 〈話し手責任〉と〈聞き手責任〉 ずれるイメージ,削られる意味 〈線の論理〉と〈点の論理〉 韻律と脚韻の扱い方 参考文献 おわりに
by editech
| 2006-07-25 05:41
| 書籍・雑誌
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